5日は栄・伏見へ同居人とお出かけ。
奥田瑛二監督の「長い散歩」をみたくて復活したミリオン座へ。
新しくなったミリオン座は、入るとロビーがCafe状態になってて、団塊世代位の人でいっぱい。切符を切るときも整理番号で呼ばれる形で、びびってしまう。客席が盛況なのは悪くない。

「五番町夕霧楼」の頃から、俳優としての奥田さんは、凄いなあ、とずっと気になっていた。監督としての作品を見るのは初めて。

母親に虐待を受けている5歳の少女と、妻に死なれ娘に拒否された元校長の、逃避行。途中、帰国子女だという不思議な青年に出会う。愛知、岐阜の懐かしさを感じる風景を旅する中で、物語は思わぬ方向へ向かう。

少女(新人)の行動は、理にかなっていた。
元校長(緒形拳)は、あまりにも不器用だった。
母親(高岡早紀)の姿が、鳥のように哀しかった。
そして青年は・・・

こんなに視覚的に訴える映画は久しぶりの気がする。
幾つものシーンが、フラッシュバックのように繰り返し浮かんで、県美術館にたどり着くまで、夢遊病患者のようになった。
胸の中に重い石をかかえて、何かにすがりたい気分になった。