16日の碧南での「福島泰樹短歌絶叫コンサート」
友人のTさんと電車でゴトゴト行ってきました。
歌人であり、世界に誇る絶叫詩人であるこの人を見るのはUPJ3以来2回目ですが、
迫力ある朗読は健在でした。7色の声を使い分けて、
詩人の魂の重層性を表現し、ドラムやヴァイオリン、ピアノとも、
火花を散らすアンサンブルは、2時間半をまったく飽きさせませんでした。

客席はホールなのですが、長机にそれぞれ7席舞台に対してナナメに配してあり、飲食持込自由という気さくなセッティング。ウーロン茶にから揚げなどもって座りましたが、舞台が始まると、やはり皆さん集中していました。

中原中也生誕100年ということで、中也の作品を、
おなかいっぱい朗読してくれました。
特に「別離」は、絶品でした。
他にも、春日井健、小笠原健二、寺山修二などにまつわる作品など
(自作もふくめて)朗読されました。
福島さんの朗読は、目を閉じて聞いていると、雪降りしきる増毛の風景や、自問自答を繰り返す詩人の懊悩が胸に迫り、じわりとこみ上げるものが…。

東京の下町出身という福島さん、お話も、べらんめえ調で楽しくって、
谷川さんもそうですが、優れた詩人の方は、普段のお話もお上手なのだな、
とあらためて納得しました。
そんなわけで、ともするとアヴァンギャルドな朗読に、語りが潤滑油となって、
しだいに高揚し、舞台と客席が心地よい一体感につつまれる、
幸福感あふれるコンサートでした。

帰路、Tさんと、感想の話で盛り上がりました。
「バンドが単なる伴奏ではなくて、それぞれ、面白いことしてましたね」
「ドラムの人、スティックを3本は折ってましたよ笑顔
「福島さんって・・・いい人なんですね」
「いい人・・・うーん、なるほど(沈思黙考)」
帰りにサイン会もあったのだけど、急いでかえらなければならず残念でしたが。かわりに福島泰樹さんの著書「誰も語らなかった中原中也」本体800円(PHP新書)
をゲットしました。

疲れた身体を引きずって出かけたのですが、心に効いて、肩こりも治った!
「また、会いましょうね」キラキラ