風邪病みの耳に雲雀の狂い来て
苦しき午睡(ひるね)そぞろ歩く夢


カーテンを揺らす五月の風のごと
汗ばむ君の手に触れる夢


天を突く雲雀の血潮身に浴びて
われは未だ一すじの麦